市況NEWS:8月相場は「夏場の薄商い」に注意?
7月市場の振り返り
7 月の株式市場は、日経平均株価が7 万円台を突破した後の利益確定売りに加え、日銀金融政策決定会合や米FOMC を控えた様子見姿勢が強まり、一時的に値動きが大きくなる展開となりました。
7月市況NEWSで紹介した「2 つのシナリオ」のうち、「シナリオB(調整・神経質な展開)」が色濃く出た1 ヶ月でした。
AI 関連や半導体銘柄を中心に利益確定売りが広がり、一時的に相場全体が調整する場面も見られましたが、7 月末の日銀・FRB による政策金利の据え置き発表や、国内企業の好決算が下支えとなり、月末にかけては底固さを示す形で終えています。
そこで今回は、7 月のイベントを通過した8 月相場で、今後予想される「2 つのシナリオ」を解説します。
8月を中心とした今後の株式市場「2つのシナリオ」
【シナリオA】下値を固めて再び上昇へ向かうケース(ポジティブ予測)
企業の好決算と利下げ期待が買いを呼び、上値を試す展開になった場合の予測です。
業績・自社株買いによる下支え
8 月中旬にかけて相次ぐ企業決算において、好業績や積極的な自社株買い(企業による株価下支え)が評価され、株式市場全体の底上げにつながる。
米利下げ観測の継続
米国の物価指標が落ち着きを見せ、秋の利下げ(金利引き下げ)への期待が維持されることで、投資家心理が前向きになる。CME FedWatch では、9 月FOMC で利下げを織り込む確率は低い水準。
7月CPI (消費者物価指数)や8 月下旬のジャクソンホール会議でのFRB 高官の発言を受け、市場の見方が変化すれば可能性はあるものの、現時点では想定しにくい展開。
※出所:CME Group FedWatch Tool(2026年8月3日時点データを参考)
幅広い銘柄への資金循環
一部のハイテク株だけでなく、割安感のある自動車や金融、商社、インフラなどの割安株(バリュー株)にも幅広く買いが入る。
【シナリオB】夏場の薄商いで一時的に調整するケース(ネガティブ予測)
夏場特有の「薄商い(うすあきない)」による急変動
夏季休暇シーズン中は市場の取引量が減るため、わずかなニュースや経済指標の結果で株価が上下に激しく振れやすくなる。
米国金利の高止まりとFRB の警戒姿勢
原油価格の上昇や地政学リスクなどを背景にインフレ圧力が意識される場合には、高金利状態が⾧期化するとの見方が強まり、株式市場の重しとなる可能性がある。
急激な為替の変動(急速な円高進行)
為替市場での急激な円高進行により、輸出関連企業を中心に業績懸念が広がり、一時的な利益確定売りが膨らむ。
今月の動きはどうなる? 9 月中旬までの見通し
8 月中旬以降から9 月中旬にかけては、「手探り状態から、市場は秋の金融政策を見極める局面」に入ります。
8月下旬:ジャクソンホール会議
FRB(米連邦準備制度理事会)の今後の金融政策の方向性を探る重要な会議として市場参加者の注目を集め、発言次第では一時的に市場が大きく反応する可能性があります。
9月上旬~中旬:秋の金融政策(FOMC・日銀会合)への警戒と期待
9 月中旬に控える米FOMC や日銀の金融政策決定会合に向けて、8 月分のCPI(消費者物価指数)や雇用統計などの重要データに注目が集まります。
総じて、8 月後半は「夏場の急な値動き」に注意が必要ですが、9 月中旬に接近するにつれて秋の金融政策の方向性が見え始め、次の明確なトレンド(方向性)が形成されていく見通しです。
💡IFAからのアドバイス:ポートフォリオの「健康診断(リバランス)」を!
7 月のように株価が急上昇した後の調整局面を経験すると、ご自身の資産内で「特定の銘柄や資産クラス(株や債券など)の割合が膨らみすぎている」という偏りが生じやすくなります。
・値上がりした資産を一部整理し、リスクを再調整する
・ご自身の当初の目標・許容できるリスクに合わせた配分に戻す=リバランス
相場が大きく動く時期こそ、闇雲な売買を避けて「ご自身の資産配分が健全な状態に保たれているか、当初の資産配分から大きく偏っていないか」を点検する絶好の機会です。
一人で判断せず、金融の専門家であるIFA やFP などに、現在の資産状況を客観的に見てもらってはいかがでしょうか。
※本記事は2026 年8 月3 日時点の法令や各種公表資料、市場情報等を基に当社が作成したものであり、将来の市場動向や運用成果を保証するものではありません。市場環境や法令等の変更により、内容が変更となる場合があります。

